106 バミューダ島の午後のひととき

106 バミューダ島の午後のひととき 1992年 479×671mm リトグラフ 額装価格: 500,000(税別)Special Edition 600,000(税別)

時折、強い海風がプールサイドのテーブル上の私の手元にある原稿用紙をすくい上げて、ハタハタと羽ばたかせている。片手でホテルのボールペンで急ぎの原稿 を書き、もう一方の手でコーヒー・ブレイクだ。だから日本人はせっかちだと言われるんだろうか、プールの斜横の部屋の老夫婦がそんな目で器用な私を見て、 そう言っているようだ。バミューダ島に取材に来て2回目だ。昨日は島中をモペット(ミニ・バイク)で走り回った。午前中も午後も目いっぱいのモペット・ク ルージングで島中の有様を伺うことが出来た。小さな大西洋の孤独な島だが山椒は小粒でもピリリと辛いわけで、美しい家並みや、海、花や木々、そして何より もマリーンリゾートとしても他に類を見ない超一級の充実ぶりである。大西洋の美しい海原を眺めながら、小さなプチ・ホテル(コテージ風)に、リーズナブル な料金で宿泊できたコストパフォーマンスを楽しんでいるワケだ。