102 エメラルド色の陽ざし 1992年 479×671mm リトグラフ 額装価格: 500,000(税別)SOLD OUT Special Edition 600,000(税別)SOLD OUT
午後7時のグッド・イヴニングだっていうのに私はまだ仕事をしている。昼は11時頃にブランチだったので腹が空っぽなのだ。なのにまだ陽が堂々と輝いてい るではないか。傾斜30度程の美しい太陽光線がこの島の白い建物に亜熱帯のシルエットを浮き上がらせている。夕方の光線なので赤い色をしているハズなのに 南極大陸のオーロラのようなエメラルド色のイリュージョンである。体中の血液までが空腹を訴えて、心臓の辺りで弱々しく不整脈を打ち始めている。エメラル ド色を追跡する時間とシャッターチャンスの戦いは何と9時30分迄続いてしまったのだ。しかし、追跡と戦いの後には収穫が待っていた。実りは大きかった。 たったの3時間程だが、素手で空腹に耐えながら勝ち撮った実りは大きかった。こんな機会は滅多やたらにはありません。