103 午後の最後の陽ざし

103 午後の最後の陽ざし 1992年 669×477mm リトグラフ 額装価格: 500,000(税別)Special Edition 600,000(税別)SOLD OUT

午後の最後の太陽光線は夜の9時過ぎ迄続いた。シャッターの音が3時間程続いて、耳に残音として響き、翌日迄残ってしまう程だった。私の渇ききった喉か ら、時々発声する感嘆詞は私自身をも驚嘆させる程、多くの声色とその音域においては、もう言語では筆絶の領域であったと記憶している。エメラルド色の幻影 は私をアメリカ最南端のヒーローに仕立て上げてくれた。3時間も続いたエメラルド色の幻想交響曲は私を未だに魅了し続け、イリュージョン・アイランドに ヒーローよ再びと誘い続ける。カラーズ、色彩の魔術、色彩の創り出す幻影の描写を生きる目的として持つ。毎日が日常のなかに潜む非日常を探し求めて彷徨う ヒーローとして暮らしている。……と書くと凄いヤツだなと思うかもしれないが私のキーウェストでの太陽光線との出会いは、それ程に強烈だったのだから、こ のくらいの表現も何のそのなのだ。普段はこんなには言いませんよ。