136 美しい岸辺

136 美しい岸辺 1994年 700×600mm シルクスクリーン 額装価格:  520,000(税別)

コートダジュールのアンティーブ岬(Cap d‘Antibes)よりも少しカンヌ寄りの、ジャン・レ・パン(Juan-les-Pins)に古きが佇む楽園ホテル、ベル・リーブがある。夏のリビエ ラの有名なプティホテルである。ベル・リーブ(Belles-Rivers)とはフランス語で”美しい岸辺”という、それこそこの地、景観にふさわしい意 味の名を待っている。3日間は美しい岸辺の住人となる。つまり投宿なのだが、感動が言葉を選んでいるのだろう……単にホテルへの宿泊とは思えない。アメリ カ人作家スコット・フィッツジェラルドや、ピカソ、ヘミングウェイなどの多くの文化人が訪れているこのホテルはヨーロッパの古き伝統の良さとリゾートが同 居していて、ゆったりとした貴族的な時間が流れている。カンヌの地、映画の都にふさわしく、ホテル内の階段の踊り場や廊下には古い映画のポスターがさりげ なく貼ってあって、魅惑の世界に導いてくれる。”美しい岸辺”その名の通りに、美しい小さな小さな湾を抱いており、湾の水面を眺めながら、ゆっくりと魚料 理をいただいて、食後にその水へと浸水した。ホテルの周辺は観光客で一杯だが、程良い雑踏が、そこに気分の良い賑わいを醸し出していて、迷宮するに値する 様なので、夕刻になるのを待って、ワイン片手に夏のリビエラの雑踏に迷宮した。