192 陽が昇り、そして陽が沈むまで

192 陽が昇り、そして陽が沈むまで 1999年 511×852mm シルクスクリーン 額装価格: 550,000(税別)SOLD OUT

ナンタケット島の夏の朝は早い。大西洋の寒流のせいか、夏でも冷たい海水が気温に反映して、肌寒い。気持ちの良い風が、カメラを持つ私の素手から体温を削りとって行く。しばらく歩くとヨットハーバーへ着いた。5時30分、朝焼けが、美しい船の群れを赤く浮き立たせている。無数に係留されている船に僅かだ が、人影が見える。出航の準備に忙しい動きをしている。海に生きているのだ。漁師であれ、ヨットやプレジャーボート乗りであれ、陽が昇ると海が始まるの だ。大きな海原の波が踊りながらダンスの相手を今日も待っているのだろう。Rolling-Rolling、今日もまた、うねりとダンス。大波小波に揺れ ながら、「これでいいのだ」とつぶやく。波に乗って生きる、ただそれだけでいい。陽が昇り、そして陽が沈むまで、Rolling-Rolling。 Dance with Mother Ocean!