195 昼下がりのポルトフィーノ 2000年 557×952mm シルクスクリーン 額装価格: 550,000(税別)SOLD OUT
'98年の12月頃、ミラノの郊外にある小さなホテルにいた。友達の誘いもあって、寒い時期に北イタリアに出掛けたのだ。毎日、小さなホテルから車で、トリノやベネチア等々、方々へ忙しくデイ・トリッパーした。たくさんの事を考えた、様々な想いが蘇った。ぼくの車の横を新しいフェラーリが追い抜いていった。皆、世紀末を忙しく走っていた。ぼくもたっぷりと絵を描いてきた。この20世紀に未練を残したくないのなら、もっと絵を描き続けることさ!と、ぼくの耳元で絵の神様が囁いた。ミラノから4時間程走って、暖かい地中海にある美しい港、ポルトフィーノに着いた。魚の匂いがするイタリアの小さな港だった。半日、この美しい港を堪能した。そして、1年を経てすぐそこにやって来ている新しい世紀を前にして、この港が懐かしく、あのゆったりとした昼下がりを想いだす‥‥‥。