111 ヨットと過ごした夏の懐かしき日々

111 ヨットと過ごした夏の懐かしき日々 1992年 680×955mm シルクスクリーン額装価格: 580,000(税別)Special Edition 780,000(税別)

20フィート程度の古いヨットが目の前にある。白くて、相当に使い込まれている様に見える。船体のエッジに木のスティッチがしてあるが古くなって白っぽく なっている。手摺りのステンレスも艶はとっくになくなっているが丁寧に磨かれている為、ヘアライン仕上げの様になっていて美しい。船内は見えないが、やは り良く手入れされていることは外見から見て間違いないと思う。このオーナーはこの船を若い頃から、20年近く、持っているのではなかろうか。とすると、 40代中頃で私と同年代と思って間違いないだろう。このオーナーがこの船と過ごした日々は、この人の歴史であり、人生そのもなのだろうと考えた。かけがえ のない若き日々の海とのかかわりを、この人はこの白い小さなヨットと、とても良い関係で過ごして来たのだなと勝手な想像をしてしまう程、この小さな船は美 しきに溢れていた。そよ風に少し揺れながら水面にエメラルド色のジグソーパズルを映し出している。目眩く、夏の光溢れる海で、このヨットは、あと何年生き て行くのだろうかと思った。