124 トゥー フラワーズ 1993年 680×943mm シルクスクリーン額装価格: 930,000(税別) SOLD OUT
私はこの作品が好きだ。1ケ月半もこの絵に没頭することが出来た。ごく普通の構図だけれど、このモータークルーザーを非凡に見せる為にいくつもの苦労が 待っていた。右手前にある建物の入口を入れることで、クルーザーを身近なモノとして位置づけることが、非凡さを表現出来たと思う。水面に映り込んだ建物や パーム・トゥリー、そして小さく位置づけた白いクルーザーを丹念に描いて行った。水面を大きく最大限広がるように注意を払って、映り込みの有様を一切の直 線を用いることなく、複雑なジグソーパズルの様に丹念に描き込んだ。ゆったりとした奥行きを表現する為に建物の入口へのステップを黄色味を帯た石畳を演出 することで、入口が手前にグッと出てきて奥行が広がった。色が少しづつ入って行く様子は、完成の充実感への期待が、いやおうなく高まってくるので、不安で はあるが、私にとっての至福の時となっている。こんな日常に我身を置けたならと想う。日常とは毎日のことなのだから、これは私の夢なのだ。2つの赤い花の 左側には、私の夢への想いを込めてあるが、もう1つがまだ空いている。